岡山労災病院 人工関節センター

当人工関節センターの理念

<患者さまに優しく、かつ安全な高度医療を提供する>
当院では、主としてMIS手術(小侵襲)を患者さまに提供可能な施設として、このスローガンを実践してまいりました。技術的には、引く続き医療の質を低下させることなくこれを実践するとともに、個々の患者さまに対して、外来、術前の身体状況の評価から入院、手術法、退院後の外来診察に至るまで医師、コメディカルが総合的に患者さまに対して、優しさを提供できるセンターでありたいと考えております。

当センターのめざす人工関節手術の特徴

当院で主として行われる人工関節置換術は股関節、膝関節です。下肢人工関節手術は、年々増加の一途をたどっており、もはや初回人工関節においては、common surgeryとなりつつあります。その適応年齢層の低下とも相まって、今後は短期間で生じる感染、再発性脱臼や不具合、中長期的には、ゆるみ症例に対するサルベージ手術、再置換術の需要が増加することは欧米の報告を見るまでもなく明らかなことです。こうした現状を見据え、確実な医療を提供し周囲の方々に安心して頂けるセンターを目指したいと考えております。

<人工股関節置換術>
セメントステムにおいては、セメント手技の改善とステム形状・加工の改良により、またセメントレスステムにおいても同様に、ことステムに関しては20年以上の超長期成績で語られる時代に入ってきています。人工関節手術において、最も大切なことは長期耐久性を見据えた正確な手術を行うことであり、このためには個々の患者さまの骨質の観点からみた適切な機種選択と、摺動面を考慮した治療が必要と考えています。 即ち、壮年期の患者さまに対しては、骨質の温存と低摩耗性摺動面(例えば金属対金属の摺動面)を考慮し、高齢の患者さまには、ハイブリッド型人工股関節などを適応することにより、確実な初期固定を得て早期機能訓練を行う、これが私の現在の人工股関節に対する考えかたです。

<人工膝関節置換術>
人工膝関節置換術に関しては、現在では10年以上の長期経過において90%以上の耐久性は周知の事実となっています。私が、人工関節手術に携わってきました9年間においても、膝関節置換術においてポリエチレン摩耗や骨融解、無菌性ゆるみから再置換・再手術に至った症例はなく、其の原因は晩期感染や拘縮、骨折によるものです。当院で施行する膝関節置換術に特別な特徴はありませんが、軟部バランスのとりかたや、骨処理に至るまで私なりに、丁寧な手術を患者さまに提供したいと考えています。

<MIS手術に関して>
MIS手術とは、10cm程度の小皮切で施行される手術法です。MIS手術といわれるものにはいくつかの方法がありますが、術後の疼痛の軽減や入院期間の短縮につながるという点に関しては専門家の間でも賛否両論があります。私見としましては、人工関節手術をMIS手術ありきで捉えることには抵抗があります。しかしながら、前センター長が行ってこられた筋非切離のアプローチは患者さまに優しい有用な方法と考えており、当院で行ってこられた業績を受け継いで、患者さまとよく相談しながら継続していきたいと考えております。

<人工関節特殊例・再置換術に関して>
人工関節特殊例・困難例として、股関節では高位脱臼股・強直股・扁平股・各種骨きり術後、膝関節では、骨切り術後・高度変形膝・拘縮および強直膝がいわれています。また、感染例や再置換例を含めたいわゆる治療困難例といわれるものに対しましても、私の今までの拙い経験を生かしながら、積極的に取り組んでいきたいと思っております。

PAGETOP

医師紹介

壷内 貢

壷内 貢

経歴
平成3年岡山大学整形外科入局
岡山労災病院 整形外科部長・人工関節センター長
専門
股関節、膝関節(人工関節)
Copyright (C) Okayama Rosai Hospital. All Rights Reserved.